− 作戦! − |
「ピョ.ン王様、只今戻りました。」
「ジャック、どうだ上手く足止めは出来たのか?」
顔をそむけて話した。
「奴らはこっちに向かっています。もうすぐ到着すると思われます。」 |
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「何、向かっていいるだと、失敗したのか?」
「もうよい、お前は下がれ。」
ピョン王は振り返って言った。
「ラッシュ王達の監視を強化しろ。ダル、ビーンズ王国に入って来るのを防ぐのだ。」
ジャックはピョン王の前へ行き言った。 |
「ピョン王様、次の手は考えてあります。もう一度チャンスを…」
「私に良い考えがあります。」
ピョン王がうっすら笑えを浮かべ言った。
「おお〜アニーか相変わらず綺麗だ。良い考えとは本当なのか?お前の頼みならもう一度チャンスをやろう。しかし、今度失敗したら次はないぞ。」
その頃、タタミ達はビーンズ王国に向かっていた。
「もうすぐ着くぞ〜」
ソラが指を刺した。山から見下ろすとビーンズ王国が広がっている。
「聞いてはいたが思っていた以上に薄暗く雲に覆われているな。」
物心が付く前に国を離れたピースは自分の生まれ故郷を見て感動していた。
「ここが僕の生まれた国なんだね、ママがいるんだ。」
「二人とも、ひたっている時間はないよ!みんなを助け、もとの平和な国をとりもどすんだ。仲間が下で待っているはずだ。」
ジョンは皆を下へと案内した。山を下って行くと、体格のいい、怖そうな男がいた。
「やぁ〜待ったかい?」
ジョンが声をかけた。
「はじめまして、ソラだよろしく頼むよ。… 」
ソラが手を出し近寄ってじっと顔を見た。
「君は…あれ、ダルじゃないか?」
強面の男がニコリとわらった。
「久しぶりだな〜ダル。」
「キミが王子とこの国を出てから、ピョン王の手下としてやってきた。しかしもう終わりだ。この時を待っていた。」
ソラとダルは堅く握手をした。
「ダル、今のビーンズ王国はどうなんだ。」
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「ピョン王はみんなを働かせ、タタミ王国のラッシュ王とフレグランス妃は監禁され自由が奪われている。君たちが来るとわかってからは更に監視がきつくなった。」
「早くみんなを助けなくては。」
ソラは怒りに満ちていた。
「大丈夫、みんな味方だ。今迄はピョン王の言う事を黙って聞いていた。この時を待っていたんだ。」
ダルはソラの顔を見て行った。
「例の物は持ってきたかい?」
「もちろんだよ。」
「ジャックとアニーは何を考えているのかわからない。色々仕掛けて来ただろう?」
「ああ〜大きなうさぎと白い猫の事だね。」
「見た感じ、ただピョン王の言いなりになってる様には思えないんだ。」
ダルは腕を組んで言った。
「ジャックとアニーはいつ、どこから来たんだ?」
「3年前くらいかな〜いきなり現れて、ピョンに一緒に手伝わせてくれと頼み込んでいたようだ。詳しくはわからないが何処からか何か情報を聞きつけてここへ来たようだ。」
「そうか、要注意だな〜とにかく明日には乗り込むよ。まずは監禁されてる王達を助ける。」
「分かったよ。それから一つお願いがある。君達を襲い、痛手を追わせた証拠がほしいんだ、何かないかな。」
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「僕の髪を…」
ピースが束ねていた髪をざっくりと切りダルの前に出した。
「王子を痛め付け、髪切ったをと言えばいい証拠にならないかな?」 |
皆驚いた。あのピースがたくましくも見えた。
「これはいい。君はたくましく成長したんだね。ピース!」
ダルは思わず涙を流した。その見た目からは誰も想像できない。するとソラが言った。
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「ダルは変わってないな〜優しくて涙もろい奴なんだよ。」
「やめてくれよ、ソラ。」
ジョンがにっこり笑いながら言った。
「気持ちを切替えていかないとね。ピョンに手を引かせたと思わせておいた隙に作戦実行だ!」
「そうだな。明日に備えて今日はゆっくり休むとしよう。」
ソラが皆に向かって言った。
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